ポジティブアフェクトで幸せの仕組み化
本書について
本書は、行動経済学の理論にもとづいて「幸せの仕組み化」を提案する一冊です。
カギになるのは「アフェクト」です。
アフェクトとは、心の中に一瞬で浮かぶ「ちょっとうれしい」や「なんだか嫌だ」という淡い感情のこと。
アフェクトは、行動経済学の世界で人間の意思決定を左右する重要な要素です。
本書では、アフェクトを軸に仕事・暮らし・人間関係へ行動経済学を取り入れていく方法を、34本の短いエッセイにまとめました。
どのページから読んでいただいてもかまいません。
巻末には、自分のありがちな行動の傾向を探る「アフェクト性格診断テスト」も収めています。
目次
プロローグ
はじめに
序章 世界は行動経済学でできている
第1章 自分らしく、意思決定
- 私たちは、2つの思考モードで「決めている」
- 「システム1」だけで乗り切りたいから ファミレスでの注文は5秒で決める
- システム2でイラッとしたときには「これは脳トレ、ラッキー」と考える
- 人生の大きな決断はサイコロで決めてもうまくいく
- 迷っていないときでもとりあえずAIの意見を聞く
- 自分の悩みや迷いには「親友からの相談」のつもりで向き合う
- 電車の中ではスマホOFF。「ボーッとする時間」が意思決定の質を上げる
第2章 習慣を変える
- ランニングウェアで眠れば、今日も走れる
- スナック菓子は見えない場所にしまって ウィルパワー(意志の力)を節約する
- 先延ばしにしがちな書類作成こそ 「とりあえず1分だけ作業する」がカギ
- まわりに宣言して、先延ばしグセを回避する
- 「スタバなら集中できる!」と思える行動経済学的理由
- ヘルシーな食材を多めに常備して、冷蔵庫のすきまをうめる
- 口角を上げるだけで、手軽にポジティブアフェクト
第3章 ポジティブな働き方
- 上に立つ人ほど、ポジティブアフェクトを重視すべき
- プレゼンの成功率を上げるなら、順番は最初か最後を選ぶ
- 「このプロジェクトは最悪100時間かかる」と思ったら、120時間で見積もる
- 「終わった予定」は、振り返って「実際かかった時間」に書き換える
- 目の前の仕事より別の仕事が気になるなら、いったんちゃんと向き合う
- 今苦労しても、将来ラクになる道を選ぶ
- よかれと思ってたくさんの情報。それ、本当に親切ですか?
- 上司はあえてピンクのシャツを着るのはいかが?
第4章 支出と自己投資
- 「節約」よりも「自己投資」。健康と幸せへの投資が一番の財産に
- 宝くじもポイ活も、得するようにできてはいない
- テレビショッピングが深夜0時に放送される真の理由
- 買いすぎを予防するなら、スマホよりパソコンでネットショッピング
- その並び順は「おとり」かも。真ん中を選びそうになったら、ちょっと考える
- チケットは予約開始日に買えばワクワクが長続きする
第5章 人間関係を心地よく
- 頼み事をしたいなら、「小さなことから」がうまくいくコツ
- アフェクトは伝染する。イラッとしたときほど笑顔で
- 「やらせてください!」と自分から手を挙げる人がチャンスをつかむ
- 家族や友人との円満のコツは「誕生日プレゼントを贈らない」
- 家事分担はデフォルトで、二人でやると決めておく
- 「完璧」を求めるのは勝てない勝負。自分にも他人にも期待しすぎない
おわりに
アフェクト性格診断テスト
索引
著者より
2023年に『行動経済学が最強の学問である』を出版して以来、日本の企業からお声がけをいただくようになり、日米を行き来する生活が始まりました。
日本で仕事をして生活する中で気づいたのは、「日本の皆さん、がんばっているな」ということです。
毎朝満員電車で通勤し、職場で全力で働き、帰宅すれば家のことにも追われる。
リスキリングや資格の勉強、仕事と子育てや介護とを両立する人も少なくないかも、と。
「毎日忙しい日本の皆さんがもっと幸せな日々を過ごすために、行動経済学者の私にできることはないか」と考えるようになりました。
そんな中、ご縁があり、SUPER EIGHTの村上信五さんの配信「村上学縁」で「行動経済学とは何か」についてお話しする機会に恵まれたのです。
その一環として「アフェクト(淡い感情)」が人の決断、そして幸福度に与える影響について、日本のみなさん向けに初めて深く語りました。
実は、私がアメリカの大学院で、もっとも専門的に学んだのが「アフェクト」でした。
「村上学縁」のコンテンツを作成しながら、「いま私が日本の皆さんにできることは、アフェクトの大切さとその働きについて伝えるための本を書くことだ」と確信しました。
目指したのは、日々を一生懸命生きている人が気軽にページをめくれる本です。
幸せになるための仕組みづくりのヒントとして、活用していただけたらと思っています。
どうかこの本が、日本で一生懸命生きている人たちに届きますように。
相良奈美香



